ブログ・コラム

Blog / Column

2022.05.11 (水) コラム

これからの日本の『食』について考えてみましょう!

これからの日本の『食』について考えてみましょう!

今回は、ちょっと真面目に私たちの『今後の食について』お話します。

皆さんは、『食料自給率』という言葉はご存じですね?

その言葉は聞いたことがあっても、詳しく知っている方は少ないのではないでしょうか。

また、日本の食料自給率が他の国に比べて低い事を知っている方は多いと思いますが、どれくらい低いかというと、何と日本の食料自給率は38%2017年度)です。

私たち日本人は、食べ物の62%を輸入に頼っていることになります。

そもそも「食料自給率」とは『日本国内での食料消費が、国産でどの程度賄えているかを示す指標』です。

“日本の食料自給率を解説.第一産業ネット.

https://www.sangyo.net/contents/myagri/zikyu_ritu.html

食料自給率は熱量で計算する「カロリーベース」と、金額で計算する「生産額ベース」がありますが、日本は2つの基準とも長期的に低下しています。

 

上のグラフからわかるように、他国と比較して 日本の食料自給率は「カロリーベース」では低いのですが、「生産額ベース」ではそうでもなさそうです。

食生活の欧米化に伴い、牛肉などの畜産物の需要が増え、飼料の需要が急激に増えた(穀物の輸入が増加した)ことも、カロリーベースで見た自給率低下の一要因と言われています。

 

日本の食料自給率は、先進国の中でもダントツの最下位!と単純に考えるのではなく、様々な指標・見方があることを覚えておいた方が良いでしょう。

最近では、世界中で起こっている異常気象や天候不順、あるいは国際情勢など何らかの理由で外国からの輸入が難渋するケースが見られています。

それに伴う私たち日本人の食生活も今後は大きく変化することが予想されます。

一人一人が問題意識を持ち、政府・企業・消費者それぞれの立場で出来ることから取り組むことが食料自給率アップの第一歩となります。食料自給率向上には様々な角度からの対策が必要ですが、ここでは私たち消費者にも身近な対策をピックアップしてご紹介します。

 

日本の食料自給率を解説.第一産業ネット. https://www.sangyo.net/contents/myagri/zikyu_ritu.html

 

対策その①耕作放棄地の利用

日本の人口の多さは世界でも上位ですが、国土面積は約7割を森林が占め、農地として利用できる面積が限られていることから、1人当たり農地面積は3.6A(オーストラリアの約500分の1、アメリカの約40分の1、イギリスの約8分の1)と諸外国より小さくなっています。

元々小さい日本の農地面積ですが、近年は宅地等への転用や耕作放棄地の増加により、農地面積が最大であった昭和36年に比べて約25%減少していると言われています。

限られた農地を最大限に活用するために、まずは耕作放棄地を蘇らせることが大切です。

対策その②農業生産力の向上

農業を仕事にする人は、農村部から都市部への人口流出等によりこの50年間 で約700万人減少(マイナス81%)しました。さらに、農業を仕事にする人の平均年齢は67歳(2017年時点)と高齢化が進んでおり、このままではさらなる減少が見込まれます。

新規就農への支援制度を充実させ、農業法人への就職を促進させるなど、行政・民間問わず人材確保への取り組みとICT(情報通信技術)、人工知能(AI)等の先端技術を活用などが緊急の課題となっています。

 

対策その③身近な自然にある植物を食料として見直す

私たちの先祖は、体調が悪くなったら薬草を上手に使って生活していました。

自分が住む地域の土地にはどんな植物がよく育つのか、に目を向けると身近なところに「宝物があるかもしれません!

写真説:タチアワユキセンダングサ(沖縄ではサシグサと呼ばれている)

こちらは「タチアワユキセンダングサ」です。沖縄の農地や休耕地だけでなく、道路脇、駐車場、庭などいたる所にある、まさに「沖縄の雑草の王者」です。小さいころ草むらで遊んでいたらズボンの裾にくっついていた、アレです()

種子には細長く先に小さなトゲがあって、これが衣服に付着する(=刺さる)ので、沖縄では「サシグサ」と言われています。

 沖縄では古くから「この葉を生で噛むと腹痛が治る」という言い伝えがあるようです。この植物は、周年花を咲かせ,蜜の質も良いことから、沖縄の養蜂家にとっては貴重な蜜源植物でもあります。

しかし、このサシグサは「雑草」として生えて欲しくない草として扱われていたのです(悲しい…)

それが最近では、その成分が健康維持やさまざまな病気に対して効果が期待できそうです。

例えば、

・ 解熱

・ 解毒

・ 利尿

・ 消腫

・ 鎮痛

などの「漢方薬」としての用途だけではなく、ある医薬品メーカーでは

・ がん予防効果

・ 抗アレルギー効果

・ 抗酸化作用効果

などのスクーリニングをしており、琉球大学でも製品化に向けた研究をすすめているようです♡

 

写真説:サシグサを使ったオムそばやサシグサ豆腐(サシグサカフェjoy)

これら地域の身近な植物を上手に加工して、毎日の食生活に取り入れることができれば、日本の食料自給率にも貢献することが期待できますね!

まずはできることから始めていきたいです(*^^*)

≪引用資料≫

・第一産業ネット

https://www.sangyo.net/contents/myagri/zikyu_ritu.html

・開店ポータル 

https://kaiten-portal.jp/media/column/success/joykoubouandtyayanajou1209/

Top