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2022.07.13 (水) コラム

子どものやる気は言葉がけで変わる‼

子どものやる気は言葉がけで変わる‼

なかなかやる気が出ないわが子についつい「〇〇しなさい」という言葉を発したことはありませんか?

実はこれ、間違った言葉がけの一つです。

 

ほとんどの親は気付いていませんが、「早く」「急いで」「まだなの」などの言葉がけは、

子どもが言われて嫌だと思っているNGワードなのです。

子どもは行動を急かされることで考える余裕を失います。

 

親は叱っているつもりはなくても、そのように捉えてしまう子どももいます。

すると、これ以上叱られることがないように、言われたことだけをただこなしていくのです。

この状況が続くと次第に考えることが苦手になります。

 

また、学習や生活面のあらゆる動作が落ち着いて取り組むことが困難となり、

主体的に取り組む姿勢(やる気)も失われていきます。

やる気を失うと行動が遅くなり、また「早くしなさい」と言われてしまうような状況となります。

 

つまり悪循環に陥ってしまいます。

子どもの側に立ってみるとなぜ「早く」することを求められているのかわからないことも多く、

ほとんどが大人の都合といわれています。

 

 

沖縄は全国的にも共働き世帯が多く、ワーキングママも珍しくありません。

それに加え、通勤時間帯には交通渋滞も多く、バスなどの公共交通機関が上手く機能出来ていません。

その為、多くの方が生活の中で自家用車を利用しています。

 

車の使用率の高さが渋滞を引き起こす要因でもあります。

そんな毎日の生活の中で渋滞を避けるため、

少しでも早く家を出て、保育園へ行き、会社に向かうことが求められているのです。

 

 

そんな大人とは裏腹にのんびり時間が流れている子どもは、

目の前で起きていることに心を奪われやすく、

大人の思うようには気持ちや行動の切り替えができません。

 

だからこそ、これから先の見通しが具体的に想像できる言葉に言い換えて伝えることが効果的です。

その言い換えができる人が、子どものやる気スイッチを押すのが上手な人と言えます。

 

子どものやる気を出す要因には心理学的に、

「内発的動機づけ」外発的動機づけ」

2種類があるといわれています。

 

内発的動機づけとは、

自ら意欲的に物事に取り組んだり、その行動そのものを楽しんだりすることでやる気を出すことです。

例えば、「ダンスが大好きだから毎日練習する」

「マラソンでゴールした達成感が好きだからマラソン大会に出場する」など、

行動する事がやる気の源なので、誰かに強制されずとも、

高いモチベーションを維持し、継続することが可能となります。

 

外発的動機づけとは、

自らの意志とは関係なく外部からの報酬や罰などにより行動を起こすことです。

意欲的なやる気ではなく、やらされている若しくはやらなければならないなどの

状況がそこにはあります。

 

具体的には「テストで100点とったらご褒美がもらえるから勉強する」

「怒られたくないから宿題をやる」といった外部からの賞罰が行動目的となります。

この場合、行動の成否が賞罰に直接影響を与えるので、

高いモチベーションを維持しにくい特徴をもっています。

 

外発的動機付けもやる気を引き出す方法として有効ではありますが、

報酬が目的で行動を行っている場合、次第に現状の報酬では満足できなくなり、

より多くを求めるようになります。

 

また、テストで良い点をとることで欲しいものを買ってもらうという状況が続くと、

目的達成の為にカンニングをしてしまうなど、

悪い方向に向かってしまう危険性もあるので注意が必要となります。

 

保育の現場では、内発的動機づけを上手く活用し、

子ども達が目標を達成する喜びを感じ、成功体験を多く味わうことを大切にしています。

 

では、家庭で子どものやる気を引き出すために具体的に、

どのような言葉がけを行えばいいのでしょうか。

 

子どもが親に言われて嬉しかった言葉は

「よく頑張ったね」「すごいね」

「上手だね」「ありがとう」

となっています。

 

えっ、こんな単純でいいの?と感じた方もいらっしゃるのではないでしょうか。

決して難しい言葉ではないものの、

自分のことを認めてもらえる言葉がけに子ども達は自分の存在意義を感じます。

 

確かにこの言葉は、大人でも家族や友達、上司に言われると嬉しいですよね。

子どものやる気を出すための有効な方法としては、

日頃から子どもの様子をよく観察し、小さな変化や成長を見逃さないことです。

 

その中で子ども自身が親から愛されている、大切にされている、

自分のことをいつも見守ってくれているという気持ちを言葉で伝える事が大切です。

 

思っていてもその気持ちを言葉で伝えなければ、子どもには気持ちが伝わりません。

その小さな繰り返しがいつの間にか子ども自身が

「好きなことを練習することが楽しくて仕方ないから頑張る」といった内発的動機づけへと繋がっていきます。

 

世のお父さん、お母さん、子ども達が求めている言葉は意外と単純なものです。

 

どうぞ、このコラムを読んでいただいたのをきっかけに言葉がけを意識して、ほめ上手になりましょう♪

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