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2020.06.21 (日) コラム

支援者として自分を知り続けることの大切さ(社会福祉学科)

支援者として自分を知り続けることの大切さ(社会福祉学科)

沖縄にある琉球リハビリテーション学院は、生きる支援職人・リハビリのプロを育てる専門学校です。その中にある社会福祉学科は、理学療法や作業療法、柔道整復、保育やマリンの教員から学ぶチャンスもあるという何とも贅沢で学び豊かな学科です。

 

今回のコラムのテーマは、

「支援者として自分を知り続けることの大切さ!」

 

自分を知って、他者を理解することができる

自分を知って、人を支援することができる

 

 

社会福祉士の仕事は、相談援助職なので「相談援助演習」という科目を学びます。

基本的な面談方法等を学ぶ前に、まず自分を知るところから始めます。なぜなら人を支援する際に一番のツールとなるのは自分自身です。その自分自身から見える相談者(クライエント)やグループ、あるいは地域や国は、どこから見ても先入観なく、等しく尊重しなくてはならないからです。

 

自分自身の考え方の癖や、価値観の類、(わかりやすく言うと固定観念や先入観と呼ばれるものです)を知り、対象を見る目に偏りがなく、ありのままに見て支援することが必要なのです。熟練した社会福祉士は、経験からケースを判断する危険性をよく知っています。固定観念、先入観といったものに捕らわれないためにも、日々アップデートされる自分自身の思考や価値観を知っておく作業に敏感です。

 

 

ソーシャルワーク実践を重ねるということは、さまざまなケースと出会い、多様な他者と向き合こと、多様な価値と遭遇すること。常にありのままを観なければならない自分自身のメガネのメンテナンスができていないと、真実を見誤る可能性があるというわけです。真実が見えないと、憶測で判断してしまい、相手の信頼を損ねる、あるいは支援がうまくいかないといったことが起こります。

 

「相談援助演習」の授業で大切なのは、専門職として自身の考え方や価値観を知り、それを押し付けず、ソーシャルワークの価値でもって支援にあたるということです。自分を知る過程でこれまでの自分の成育歴や経験、出会った方々を振り返り、色々なことに気付きますが、授業では、知ったことに反省を促すのではなく

専門職として成長するきっかけをつかむ、ということです。

・自分は何が好きで、何が嫌いか

・自分の考え方の癖は何か、それはなぜそうなったのか・・・

 

一人で行うワークから、みんなで行うグループワークで客観的事実を集めて自分を観ていきます。

他者との意見交換では、似たような意見があれば盛り上がりますが、相反する意見と出会えば心がざわつく感覚を覚えます。

その場合、自分とは違う価値基準の意見とぶつかっている状態です。

その感覚から負の感情が沸き上がったり、怒りがこみ上げたりします。

その感覚を感じたときが自分を知るチャンス。

なぜ怒りがこみ上げたのか?なぜ悲しくなったのか?という具合に掘り下げていきます。

自分と他者は違って当然で、相手と意見が違うのは当たり前だということを体で学ぶことができるのはこの科目だけ。

他者と相反する場面に向き合うことで自身の成長を促し、卒業する頃には自己理解、他者理解の大切さを実感できるというわけです。

実践を通して、自分を知ることの繰り返しといってもよい社会福祉士の仕事。

実践を重ねるたびに自分自身への深い理解を得ていきます。

理解が深まると自分自身への愛しさが生まれてきます。

そこから他者を尊重、受容する幅も広がります。

仕事を通して、自己成長ができ、自身の人生をも豊かになっていきます。

 

社会福祉士にとって自分を知り続けること、あるいは知ろうとし続けることは、ソーシャルワークの価値で仕事をするうえで最も必要なことなのです。

 

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